【ロールバック機構】膝を理論的に曲げる方法とは!?
に、対してコメントがありました。
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thank you さんから、
アンサー
膝のスクリューホームムーブメントは、一般的には膝屈曲位から伸展に伴う脛骨の外旋、
膝関節の最終伸展約30°前より起こる下腿の外旋でした。
スクリューホームムーブメントに関与するのは、
内側と外側の大腿顆部弯曲の非対称性、
ACLの緊張、大腿四頭筋の外側への牽引です。
ロールバック機能について理解して下さい。
膝関節のRollBack(ロールバック)とは?
膝関節のRollBack(ロールバック)とは、まず理解しましょう。膝関節におけるRollBackとは、
膝関節最大屈曲位でPCLの拘束力によって大腿骨を後方移動させることで、
これによってより深い屈曲を可能にしています。
さらに、大腿四頭筋のモーメントも増加し、膝関節伸展時の筋力強度が付与されます。
ここで、膝の解剖学・運動学を思い出してください。
膝関節を屈曲した場合、
そのままでは脛骨と大腿骨後顆が衝突してしまいます。
そのことを、kinematic conflictと言います。
kinematic conflictが生じることで、
膝関節の屈曲可動域は制限されることになります。
これを防いでいるのが、RollBack機能ですね。
脛骨と大腿骨後顆の衝突を避ける為に、
大腿骨を後方移動させ、kinematic conflictを生じさせないのがRollBackの主たる機能です。
RollBackに必要な機能
膝関節のRollBackに必要な機能はPCLです。PCLが機能していることによって大腿骨の後方移動が生じます。
PCLは膝関節屈曲に伴い緊張していきます。
特に屈曲90°から120°でPCLの緊張は最大になっていきますね。
そのため、膝屈曲最終域での可動性を増加させるためにRollBack機能が存在しています。
RollBackとスクリューホームムーブメントの関係性
RollBack時の大腿骨内側顆・外側顆の動きは非対称となっています。内側顆・外側顆は大きさや形状が異なることは、理解できていますか?
理解できてないのであれば、
まず解剖を頭にいれましょう!
RollBackも同様で、
大腿骨遠位部半径の内外差によって脛骨内旋運動が生じます。
屈曲時に脛骨内旋運動、
つまり伸展に伴い脛骨は外旋運動を生じていく事になります。
膝関節のスクリューホームムーブメントとロールバック関係性について、おしまい
今回は、膝関節のスクリューホームムーブメントとロールバックの関係性について解説をしました
RollBackで大切になるのは、PCLの機能です。
そのほかに筋の影響もあります。
また機会があれば説明しようかな~と思います。
PCLについて簡単に説明しときます。
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PCLの解剖学的特徴
PCLには、2つの線維束があり、靭帯の大部分を形成する大きい前方部分(前外側線維(anterolateral bundle))と
小さい後方部分(後内側線維(Posteromedial bundle))があります。
前外側線維の構成要素は屈曲位で緊張し、
そして、後内側線維は伸展と深い屈曲で最も緊張します。
PCLの2つの機能
①膝関節の後方安定化(後方のstabilizer)(静的な機能)
PCLはハムストリングスの収縮とそれによる脛骨の後方滑りにより引っ張られ緊張します。正常では、脛骨の他動的後方移動に対する全抵抗力の95%をPCLが担っていることから、
膝関節の後方制動にはPCLが深く関わっているといえます。
②膝関節屈曲時のロールバックのガイドを行う(動的な機能)
PCLのもう一つの重要な機能は、固定された脛骨上の大腿骨前方推進の制動です。簡単に言えば、
PCLの制動により脛骨上で大腿骨を後方に引き込むことで
膝屈曲時の後方インピンジメントを回避しています。
まとめ
膝関節のロールバック機構については、簡単に言えば、大腿骨と脛骨のぶつかりをなくし、
動きをよくしているという事です。
HALHAL さんが答えてくれた通りです。
HALHALさんありがとうございました。
thank you さんから質問